No. 04
家族5人のニーズに合わせた買い替えは、
最低でも4LDKの広さが必要。
「できるだけ生活環境を変えない住み替え」
は陽当たりと広さを重視した新築一戸建てを
購入することになりました。
No. 04
13年前に購入した駅近のタワーマンションの一室。 お子さんの成長もあり、数年前から考えてきた買い替えがいよいよ現実のものに。 足を運んだ現地販売会で出会った一戸建てが、新しいマイホームになりました。
売却データ
子どもの生活音問題で東陽町のマンションを引っ越すことに
すでに社会人の24歳を筆頭に、21歳と18歳の大学生、この4月に高校生になったばかりの15歳の4人兄弟と暮らすシングル母さんタキさん(仮名)。この春、これまで住んできたマンションを売り、南砂町駅から徒歩17分ほどの新築一戸建てを購入して引っ越した買い替え体験をお話ししてくださいました。
今回、売ったのは南砂町駅から徒歩数分のタワーマンションの1階2LDK、築13年のお部屋です。入居時はいちばん上の子が10歳くらい、下が1、2歳だったと思います。その後、離婚して私と子どもたちの5人家族になるのですが、最初は家族6人で生活していました。
2LDKで約65m²でしたから、子どもが小さくても「ゆったり」というわけではなかったんですが、1階で庭があって、それも20坪ほどもあるというのが大きなポイントでしたね。お部屋よりも庭の方が広々としているくらいで(笑)。4人兄弟に遊び場があるのは本当に便利でした。
実は、この南砂町のお部屋の前に住んでいた東陽町のマンションというのは、義親の持ち物だったんです。少々古かったりもしていたのですが、それなりの広さもあり、また家賃がいらないといった大きなメリットもあって、いずれ引っ越すというような考えはまったくありませんでした。
ところが子供が幼稚園、小学校と大きくなるにつれて、階下の住人から「子どもの足音がうるさい」 などの苦情がくるようになったんです。生活音の問題って大人でも難しい上に、子どものことなので注意するといっても限界がありますしね、それで引っ越しを考えた末に購入したのがこのタワーマンションのお部屋だったんです。ですから、少しくらい陽当たりが悪くても、子どもの騒音の苦情が来ない1階で、遊び場があり、駅近で......等々の条件を優先して考えていました。当時の収入では、あまり高額な住宅ローンは組めなかったので、金額と条件との折り合いがつくところという感じで決めたのが、このお部屋でした。
将来の買い替えを見据えてこまめに繰り上げ返済
タワーマンションの2LDKで始まった家族6人での生活。
別居や離婚も経験した13年間でしたが、できるだけ繰り上げ返済を多くする等、買い替えの下準備をしながら、物件探しを始めます。調べる中でだんだんに、買いたい家のイメージが固まっていきました。
7年ほど前に夫とは別居して、5年前に離婚。共有になっていたマンションを私の名義に変更して、その後はとにかく少しでも多く繰り上げ返済をするようにしていきました。やはり、子どもたちが中高生になってきて「いずれは引っ越さなくては」という現実がおぼろげながらも見えてきていたのもありますし、家族の生活を守っていくのに「家」が自分のものになっているかどうかって大事なことですしね。 ひとり親になったことでたいへんなこともあるのですが、反面、自分の考えで動かせるという利点もあって、2年くらい前からは、インターネットでいろいろと調べたり、物件探しをしていました。今のマンションを売ったらどのくらいになるのかとか、新しく買うならいくらぐらいになるのかとか、やはり何回も調べて、見慣れてこないとわからないことが多いですから。
幸い、購入から10年以上経って、相場価格がかなり上がっていたことや、こまめに繰り上げ返済をしてきたおかげで、4LDKくらいのマンションは買えそうだという見通しはありました。そんなに深い話までにはならなかったですけれど、いくつか不動産屋さんに物件の問い合わせなどもして、話を聞く機会もありましたから、東陽町から南砂町近辺で探して、できるだけいい条件で見つかったらいいなと思っていました。
このころには末っ子もすでに中学生でしたから、庭があることや1階というメリットは薄れてきていて、陽当たりが悪いとか、狭いとかが目につくようになってきていましたね。やはり人の生活というのは変化していきますから、当初は意味のあったことが、10年も経つと変わってしまう。とくに子どもとの生活ってそういう要素が多いですから、ある時期で見直して住み替えを考えるべきなのかもしれませんね。
住み慣れたエリアで5人家族用5LDKの部屋を見つけたい?
できれば5LDKの家が買いたい。でも、そんな広さの家は都心ではまず見つかりません。 そこで家族が決めた最優先事項は「東陽町から南砂町駅近辺の住み慣れたエリアで探す」ということでした。できるだけ生活環境を変えないで住み替えたい。家族全員の気持ちがまとまりました。
買い替えにあたっては、私自身の希望ももちろんなんですが、やはりそれぞれの家族の希望というのも考えなくてはならなくて、なかなかこれという物件って見つからなかったですね。なにしろ5人家族なんで、希望的には5LDKがいいとか、それぞれの職場や学校などのこともあっていろいろな条件がありました。
そんな中、家族で意見を言い合って出てきた最優先の条件は「生活環境を変えたくない」ということ。 駅から徒歩数分というような便利さは我慢するとしても、元々住んでいた東陽町や南砂町駅周辺という生活の場はそのままにしたいというのが全員一致の希望でした。
実は私の実家が千葉の市川で、この際、そっちでもいいなという考えもあったんです。まだ若くて元気にしていますけれど私の両親もいますし、都心への距離が近くて不動産価格も割安、しかも広いファミリー向け物件が多いのでいっそ市川周辺でとも思ったのですが、これには子どもたちが反対しました。価格重視で考えたら、この市川とか、多摩地区方面とかのほうが安く買えるんですけどね。でも、我が家の場合は、馴染みのない場所には行きたくないというのが、今回の買い替えのポイントになりました。
今思えばですけれど、なんとなく家族の気持ちがまとまって、希望の場所が決まったことが具体的な買い替えに進むひとつの段階だったように思います。インターネットでも不動産屋でも情報がたくさん溢れている中で、エリアがはっきりしているとかなり絞り込まれてくるので、実際の物件で「こういうのはどう?」って検討しやすくなるんですよね。広さはいいけどやっぱり角部屋のほうがいいよねとか、ちょっと立地がよくないとか。チラシを見たり、実際の部屋を見に行ったりしながら、だんだんにイメージが固まってきていたんだと思います。
軽い気持ちで参加した販売会で見つけた一戸建て
主にマンションを探していたというタキさんですが、広さがある一戸建てにもターゲットを広げていきます。
昨年12月、4LDK一戸建ての現地販売会を見に行ったタキさんは、日当たりのよさと広さが気に入って、すぐにこの家の契約を決めました。
あれこれ探す中で、去年の12月にわりと近くで現地販売会があるのを知って、それで見に行ったのが、 今回買った新築一戸建てです。元々は主にマンションを検討していたんですが、結果は4LDKの一戸建てに行き着きました。
このセンチュリー21 はりき不動産さんの販売会に行こうと思ったのは、もちろん場所も広さも希望に近かったということがあるのですが、それ以前に東陽町で売り出されていた新築物件での経験があったからです。いいなと思っていたのに、価格が5,000万円を超えていたせいでちょっと躊躇してしまって、すぐには問い合わせなかったんです。少し経って、やっぱり聞いてみようと思って問い合わせた時には完売で、キャンセル待ちもひとりやふたりではなく何人も待っていて、可能性はほぼゼロという状態でした。
問い合わせの時に教えてもらったのですが、さすがに大きな買い物だけに契約にまで至らないということもよくあるそうで、たいていはキャンセル待ちという選択肢もあるから「気になったらすぐに問い合わせ」したほうがいいと言われましたね。 そんなことがあったので、ちょっとでも興味があったら考え過ぎないで、まずは見に行くとか問い合わせるとかしなくちゃと思っていました。そんな思いで見に行ったのが、この現地販売会でした。 以前より南砂町駅からは遠くなるのですが、新築4LDKで3階建、カーポート有で4,800万円と、かなり希望に近い家で、すぐに購入を決めてしまいました。
タワーマンションの 1階の部屋を欲しがっていたのは
新しい家を買うことになったタキさん、今度は今まで住んできたタワーマンションの部屋を売らなければなりません。売りに出してすぐに買い手が見つかったのですが、その買い手とは、同じマンションの上層階に住む方でした。
5月の初旬には新しい家に引っ越ししたのですが、たとえば以前のタワーマンションでは、24時間いつでもゴミ出しできたのに一軒家ではできないとか、ディスポーザーはないとか、そういう細かい変化に戸惑ったりはしているものの、部屋が日当たりがよくて明るいことには全員満足しています。前の家では昼間でも照明が必要だったので、朝、起きて部屋が明るいと「あぁ、電気つけないでいいんだな」って、ヘンに感心したりして(笑)。その他にも真夏や真冬の空調など、マンションでの生活とは違う部分が必ず出てくるとは思うのですが、さし当たって狭さと陽当たりの悪さは解消されたのでよかったと思っています。
現地を見てわりとすぐに購入を決めてしまったので、担当さんには、かなりいろいろと質問もしましたし、また必要な書類を取りに行くのに車に乗せてもらったりと、すごくこまめに親切にしていただきましたよ。我が家の場合、新しい家を買うためには、住んでいるところを売らないと買えないので、その売り出しも担当さんにやってもらいました。
売りに出して1週間以内だったと思いますが、同じマンションの上の階に住んでいる方から問い合わせがあって、結局、その方に売ることになりました。以前から1階の部屋が売り出されたら買いたいと思って探していらしたそうです。相場より若干高めの4,230万円で売れたので、これもとても助かりました。繰り上げ返済を頑張ってはいましたけれど、まだ完済はできていませんでしたから。
まだやっと引っ越したばかりですけれども、いずれは子どもたちもひとり立ちしていくでしょうし、また、親の介護とかそういう問題だっていつやってくるかわからないですよね。そういうタイミングって、きっとあるだろうし、そうしたら、この家も手放すかもしれません。その時になってみないとわからない種類のことですけど。その時その時の必要に合わせて、生活の形を変えていくってとっても大事なんだなと、今回、感じましたね。次の住み替えも、今回みたいにスムーズにいくといいなと思っています。
人それぞれで考え方ややり方は違うわけですが、タキさんのように、たとえばお子さんの成長に合わせて「家のサイズやタイプ」を変えていくのも、ひとつ賢いやり方ですね。とくに東京では、大きすぎる家というのは、手間もお金もかかり過ぎてしまうという現実があります。 今回は、もうほとんど大人と言ってもいいようなお子さんたちとの暮らしのために大きな家に引っ越しましたが、10年後、20年後には、また別の暮らしが待っているのかもしれません。